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移動式クレーンのジブとは、上部旋回体のジブ取付けブラケットにフートピンで取付けられる。ジブには、その形状から箱形構造ジブ(伸縮ジブともいう。)ラチス構造ジブがあり、ジブ材は強度面および軽量化のため高張力鋼(ハイテン材)が使用されている。
ラチス構造ジブは、通常基本ジブ(上部ジブと下部ジブに分かれている。)の間に継ぎジブを挿入し作業に必要な長さを選択する方式で、ジブを継ぎ合わせる方法はほとんどがピンで継ぐ方法である。
箱形構造ジブは基本ジブに二段ジブが挿入され、三段ジブが二段ジブにまた四段ジブは三段ジブに挿入されており、必要なジブ長さに応じて二段目以降のジブが伸縮する構造になっている。ジブの伸縮は、ジブ内部に装備されたジブ伸縮シリンダ(油圧シリンダ)で行うが、ジブの自重を軽くするため油圧シリンダと伸縮用ワイヤーロープまたは、チェーンを併用して行うものがある。また、ジブの伸縮方式としては、二段、三段、四段と順番に伸縮する順次方式と二段、三段、四段が同時に伸縮する同時伸縮方式がある。なお、ジブの伸縮運動にともなってつり荷用のフックブロックは、巻上げまたは巻下げ状態になるので、フックブロックの位置に注意しながらジブの伸縮を行う必要がある。
移動式クレーンのジブの伸長は、必要な揚程に応じてジブの先端に補助ジブを装着して、揚程を増すことができるようになっている。しかし、この場合の補巻用フックによるつり上げ性能(つり上げ荷重)は、ジブの傾斜角と補助ジブ取付角(オフセットともいう。)によって別に定められているので注意する必要がある。
最近は、補助ジブの取付角(オフセット)5度から45度までの取付角を油圧シリンダ等により、自由に設定できるラフイングジブを装備したものもある。