ラフテレーンクレーンはラフタークレーンとも呼ばれており、ホイールクレーンに属している。
1つのエンジンを駆動源として走行、旋回、吊り上げなど全ての動作を行うところはクローラークレーンと似ている。四輪駆動、四輪操舵システムを装備しているため、悪路でも走行・作業に対応できる。
しかし、メーカーによる自主規制により最高速度が50km/h(カタログ公表では49km /h)までしか出せない上に、エンジンが大抵の場合同程度の重量のトラックよりも小さく(25トン吊りの場合、4トントラック用のエンジンで26トンほど重量のある車両を動かす事になる)、公道を走行すると後方の車線が渋滞する原因を作ってしまう事が多い。
また、大型のものは全長や全幅、重量などで制限を超えるため、公道の走行には国土交通省の発行する特殊車両通行許可証が必要となる。一部の大型車種については前後に誘導車を付けて、夜間しか走行できない車もある。しかし、通行許可の手続きは複雑であり、申請してから数週間経たなければ許可が下りないこともしばしばあり、それでは工事に間に合わないために無許可走行している場合が多いのも現状である。
ほとんどの車両は1人乗りであるが、運転席後部に座席を設けた2人乗りの車両も存在する。
道路走行やクレーン操作は同じ運転席で行う。車の走行はオートマティックであるので、ギアチェンジのようなわずらわしさがないのが特徴である。クレーン装置は、全て油圧駆動なので、アウトリガーも油圧シリンダーで駆動されている。
運転免許とは
吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーン(ラフテレーンクレーンを含む)の運転・操作には移動式クレーン運転士の免許が必要。つり上げ荷重1トン以上5トン未満のものについては、小型移動式クレーン運転技能講習修了者となる。また、公道を走行する際には当該移動式クレーンの道交法上の区分に応じた各種の自動車運転免許が別途必要となる。